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【第22回】使われない機能の叫び― UXで“無視”を救え!
📦 使われない機能の叫び
― UXで“無視”を救え!
こんにちは、ElEngineの青木です。
今回はちょっと切ない話をさせてください。
UIデザイナーとして何かを作っていると、
ある日ふと見かけるこんなデータ。
「あのボタン、クリック率0.3%です」
「え、あの超頑張ったサブ機能、誰も開いてないです…」
……泣いていいですか?
🎻 彼らはそこにいる。気づかれていないだけで。
メニューの奥底にある「お気に入り登録」ボタン
画面右上に置かれた「ヒントを見る」リンク
丁寧に作ったけどタブの2枚目に入れられた「詳細情報」エリア
全部、ユーザーに見向きもされずに沈黙しています。
彼らは何も悪くない。ただそこにいただけなのに。
なのにユーザーはこう言う。
「あ、そんなのありましたっけ?」
🧠 なぜ“使われない機能”が生まれるのか?
✔ アクセス経路が分かりづらい
→ 深すぎる階層、埋もれたUI
「使いたいときに、そこにいない」って最大のミス。
✔ 機能の価値が伝わってない
→ ラベルが弱い・説明不足・期待されていない
「押したら何が起きるか分からない」は、押されない理由No.1。
✔ そもそも“必要とされてない”
→ 作り手の“気持ち”だけで作った機能。誰の課題も解決してない場合、使われないのが自然。
🧹 青木的、“使われない機能”の救出作戦
① 使われてない機能は、まず観察する
→ なぜ押されてないのか。
位置?文言?使うタイミングが間違ってる?
② 使う“きっかけ”を作る
→ 初回のみ出すヒント、状況によって出すガイド、
“これ今使えるよ!”っていうアシストが効きます。
③ 捨てる勇気を持つ
→ 本当に不要なら、削除したっていい。機能の数より、機能の質。
🧘♂️ デザインは、“気づかれない存在”をどう活かすか
青木はこう思っています。
「いいUIって、“使わない機能が少ない”んじゃなくて、
“使う理由がある機能しか残ってない”状態だと思うんです。」
静かに沈んでいくボタンに、僕たちはもう一度スポットライトを当てられるのか?
その戦いが、UX設計の真骨頂です。
📣 今日のまとめ
“使われない機能”は、ただのデザインミスじゃない
そこにある意味・役割・導線が足りていないだけ
気づかれないUIこそ、救う価値がある
📝 次回予告!
次回は「本当にあったクレイジー要件」をお届け予定です。
「2秒以内に3アニメーション入れて」「目立たせつつ邪魔じゃないUI」など、現場で飛び交った謎のオーダーを、笑いと涙で包んでお送りします。
それではまた!
ElEngineの青木でした。
誰にも気づかれないUIに、今日もそっと手を差し伸べます。