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【第28回】ユーザーの気持ちになりすぎた結果― 共感しすぎて迷子になるUIの話
🌀 ユーザーの気持ちになりすぎた結果
― 共感しすぎて迷子になるUIの話
どうもこんにちは、ElEngineの青木です。
今回のテーマはズバリ、
「共感、しすぎて事故った話」です。
UIUXってよく言われるんです。
「ユーザーの気持ちになって考えよう」
「寄り添うUIが大事」
「ユーザー第一で!」
はい。わかってますとも。
でもその結果――
画面、めちゃくちゃやさしくなりすぎました。
☁ やさしすぎたUIの末路
ある日、ゲームのチュートリアルUIを作ってた青木。
「とにかく押しつけがましくない導線にしよう!」と心に決めた結果:
画面:静か。情報:少なめ。ヒント:出しゃばらない。
色:やさしい。トーン:やさしい。音:そっとしてる。
操作説明:なにそれ、察してくれ。
結果、プレイヤーから出た言葉がこちら。
「……で、これどうすればいいの?」
やさしさ、裏目に出ました。
🧠 共感しすぎると、逆に“試されるUI”になる
共感しすぎて削った情報たちが、まさかの大事だった件。
ユーザーは思ってます。
「うん…なんか優しいけど……で、押していいの?それ?」
完全に察して文化の押しつけです。
思いやりを超えて、もう心理戦。
💡 青木の反省メモ(=失敗から生まれた教訓)
✔ 「説明しない=スマート」は幻想
→ 親切=情報削減ではない。
説明しないなら、ちゃんと“伝わってる風”にしなきゃダメ。
✔ “気づいてくれ!”はだいたい伝わってない
→ 「ナビゲーションを見ればわかるはず」は、たいてい誰も見てない。
✔ 共感するなら、具体的に寄り添え
→ “初心者が戸惑うポイント”をリアルに思い出す。
UIに「気持ちの代弁者」としての役割を持たせる。
🧘♂️ 結局、共感は出発点でしかない
共感ってめちゃくちゃ大事なんですけど、
「共感して満足」しちゃうとUIは迷子になります。
大事なのはこう。
「分かるよ。でも、それで操作できるかは別。」
共感 ≠ 実用。
UIは共感を“設計”に変えて初めて意味があるんですよね。
📣 今日のまとめ(ふざけてるけどマジ)
共感しすぎるとUIがほぼ無言の気配りおばけになる
優しさがユーザーに伝わらないと、ただの薄味になる
UIは“寄り添って伝える”ことが仕事。察してもらうな、ちゃんと喋れ!
📝 次回予告!
次回は「いいUIは、気づかれない」をお届け予定です。
褒められない、でも誰にも文句も言われない――
そんな“空気のようなUI”を作った時にだけ飲めるビールの話を、青木がします。
それではまた!
ElEngineの青木でした。
共感もいいけど、説明もしてこうな。黙ってると誰も押してくれんぞUI。