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【第23回】本当にあったクレイジー要件― 仕様書に書かれていない戦い
🧨 本当にあったクレイジー要件
― 現場はいつも理不尽と隣り合わせ
こんにちは、ElEngineの青木です。
今回はUIUX制作の現場で飛び交う、「それマジで言ってます?」な要件たちについて語らせてください。
これまでの人生で数々の修羅場をくぐってきましたが、
その中には「常識」や「物理法則」とすれ違っているご要望もありました。
🧻 クレイジー要件図鑑(実話ベース)
【Case 1】
「ボタンは目立たせたい。でも目立たせすぎないで。」
解説:それはシュレーディンガーのボタン。
目立つのに目立たない。哲学ですか?
【Case 2】
「遷移しないけど、遷移した感を出して。」
解説:つまり、動いてないけど動いたと思わせたい。
我々に求められるのはマジックかもしれません。
【Case 3】
「全部で10案見せてもらって、選ばなかった9案も納品してください。」
解説:それ、没じゃないの!?
もはや「コンセプト廃棄場」じゃなく、「コンセプト博物館」です。
【Case 4】
「このUI、ユーザーが気づかないように自然に誘導して。でも気づかせて。」
解説:これは気づかれたくないのに気づいてほしい矛盾型UX。
ユーザーに第六感を期待してる。
【Case 5】
「わかりやすくしてください。…どこがわかりづらいのかは、わかりません。」
解説:これぞわからないのにわかってほしい系オーダー。
もはやこれは、恋の始まり。
🤹 青木的・クレイジー要件サバイバル術
✔ まずは動揺しない(心の中で絶叫はOK)
「これはクレイジーです」って顔に出すと、その瞬間に空気が凍るので注意。
✔ “真意”を読み取るスキルを鍛える
要件の裏にある“本当の目的”を探ると、意外とまともな着地が見つかる。
✔ 一度やってみる(ネタになる)
実装できない要件ほど、プロトタイプにして一回見せるとみんな笑う。
笑えたら勝ちです。
🧠 クレイジーの裏には“期待”がある
不思議なことに、こういう無茶な要望の裏には、
「もっとよくしたい」
「なんかすごいの出てこないかな」
っていう、制作者への信頼とか期待が詰まってたりします。
それに応えた時の
「これ、いいですね!」
のひと言。
そのためなら、今日も我々は無茶と戦います。
📣 今日のまとめ
クレイジー要件は、笑って昇華するのがプロの流儀
意味不明の中にある“本音”を拾えたら、信頼が生まれる
要件がカオスでも、UIは冷静にいこう
📝 次回予告!
次回は「やらかしデザイン博覧会」をお届け予定です。
「なぜこれを提出した…」「過去の自分、出てこい」――
ElEngineスタッフがそっと封印していた黒歴史UIたちを、今、あえて晒します。
それではまた!ElEngineの青木でした。
カオスと混沌の中で、今日もUIを磨いています。