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【第12回】いい感じってなんだよ ― 抽象的なオーダーを読み解く技術
🌀 いい感じってなんだよ
― 抽象的なオーダーを読み解く技術
どうもこんにちは、ElEngineの青木です。
今回は、UIUX業界に生きる者たちが一度は直面する”あの言葉”について語らせてください。
そう、それは――
「もっとこう、いい感じにしてください」
出たーーーーー!!!!!!!!!!!!!
💭 いい感じは人によって違うんだよ選手権
「いい感じ」は、発注側の心にしか存在しない概念です。
しかもそれは、定義されずに納品物に降ってくる。
色味がいい感じ
余白がいい感じ
動きがいい感じ
なんかよく分からないけど、全体的に“いい感じ”が足りない
…どれのことだよ!!!
🧠 青木式・いい感じデコード術
でもですね、私たちUIデザイナー、そこで折れちゃダメなんです。
“いい感じ”とは、ただのあいまい語ではなく、感覚的な本音の現れでもあります。
以下、青木が普段やっている“いい感じの翻訳手順”をお教えしましょう。
Step1:とりあえず聞き返す(静かに)
「いい感じ、っていうと…たとえばどの辺が“惜しい”ですかね?」
→ これだけで、3割は「いや、実はここが…」って具体的に語ってくれます。
※落ち着いてる風を装うのがコツ。
Step2:似ているUIやサービスを探してもらう
「逆に“いい感じ”だったデザインってありますか?」
→ これ、めっちゃヒントになります。
「Pinterestで拾ったやつ」とかでもいいんです。目指す方向が分かるって最高。
Step3:勝手に2〜3案出して、反応を見る
→ 反応はこうです:
「あ、こっち寄りですね!」
「ちょっと違うけど、こっちは“おしい”」
「うーん、でもなんか違う」
…違うと言ってくれる、それが正義。
😇 心の中で唱える呪文:「いい感じには背景がある」
“いい感じ”って、
単にデザインの問題じゃなくて、
「チームが目指してる理想像」とか
「クライアントの過去の苦い思い出」とか
「なんとなくのブランド感」とか
背景の集合体だったりします。
だからUIデザイナーって、デザインだけじゃなくて
「その人の“そう感じた理由”を想像する仕事」なんですよね。
📣 今日のまとめ
「いい感じ」は定義じゃない、感覚のゴール地点
ヒアリング・比較・実験の三本柱で探ろう
分からない時は、勇気を持って聞く。できれば笑顔で。
📝 次回予告!
次回は「UIで感情を動かせ」をお届けします。
ボタンひとつ、動きひとつで“なんか好き”を生むには?
感情設計とマイクロUXのリアルを、ふざけずに(たぶん)語ります。
それではまた、ElEngineの青木でした。
次回はちょっとエモめでお会いしましょう!